![]() |
|
| |
ワスレガイ (Cyclosunetta menstrualis)
は同じマルスダレガイ科のハマグリ、コタマガイ、ウバガイなどと一緒に水深3-15mの海底の砂地に生息している二枚貝です。 腎臓は後閉殻筋の近くに位置し、黒い色をしているので他の組織と簡単に見分けることができます(右図を参照)。 腎臓内部には金属元素を高濃度に含む(黒褐色の)顆粒が存在しており、それがワスレガイやシャコガイにおける腎臓中の元素濃度を高くしている原因になっています。 |
|
| |
|
|
|
| |
ヒレジャコガイとワスレガイの腎臓と顆粒中の元素濃度を表にしてまとめた。腎臓中の濃度は他の二枚貝と比べて10−100倍程度高いが、その主な原因としては金属顆粒の存在が関係しています。 金属顆粒の正体はリン酸塩ですが、ワスレガイの顆粒中のMn, Zn濃度がヒレジャコガイと比べて10倍以上高いことが分かります。 |
|
| |
腎臓顆粒についてシンクロトロン放射光XAFS分析を行い、Mn原子の局所構造について解析したところ、酸化状態は2価でややゆがんだ八面体構造をとっていることが酸素との原子間距離を測定することで分かりました。 |
|
| |
軟体動物の腎臓に金属顆粒が形成されるのはそれほど珍しいことではありませんが、貝殻や耳石と違って、その存在に生理学的な意味があるとは考えていません。 溶解度(安定度常数)の関係で勝手に出来てしまったのではないかと解釈しています。 必須元素だからといってそこに存在するから意味があると考えるのは危険だと考えています。しかし、単に”自然の謎に解答を見いだせない”だけかもしれない・・・。 |
Copyright(C) 2004 ELEMENT BIOACCUMULATION GROUP-All rights
reserved-このサイトの転載・転用・複製を禁じます。 |